プリデスティネーションを観賞しました
人に薦められ観賞した本作
予告編で一度見てタイムワープ表現が格好良く
それで覚えていましたが、忘れていました
そして満を持してみた感想は、面白かった
ネタばれを全開で言えば全部俺状態いや私か
タイムパラドックス物で全てが自分と言うもの
よくタイムパラドックスで同じ人間が同時間に
存在したら、なんて聞きますが
性別が変わった時点で存在が変わるんでしょう
まず私自身はこの話は飲み込みやすくわかりやすかったです
理由としては同じネタのゲームをしたことがあり
奇しくもそれでこの手の展開に慣れてた為ですね
その作品では旦那は別にいて
愛した人も別にいましたが
そのゲームの作者はSFに非常に傾倒していたので
絶対このプリデスティネーションが元ネタだとお思います
話を本作に戻すとこのパラドックス物は始まりが
存在せず、終わりも存在しない点でしょう
つまりジェーンにしてもジョンにしても
時間と空間の特異点になってしまい
彼は完全な外の人間になってしまいます
その歪んだ輪廻を断つためには
正しく愛するしかなかったのですが
それが出来なかった。
と言うのは自分ではなく
最後の骨董品店の女性アリスのことですね
彼女の事を許す事が出来ず(ご飯が不味いとか)
その結果、人との接触を無くし
彼は不完全な爆弾魔になってします
まぁ時間跳躍機のエラーがあったからと
見た直後には考えましたが
あれはあくまで選択肢の一つでアリスも選択肢で
ジョンはその岐路に立たされたわけですね
未来を生きることも出来たけど
一番愛した人に会いたい一心で未来を捨てる
選択をしてしまいます
恐らくそれは彼が既に完成された輪廻の蛇に
なってしまった為です
恐ろしい程の自己愛が性別を変えた事により
残酷な運命にジェーンを駆り立てていきます
主人公を軸に話すとここで終わりなのですが
ちょっと見方を変えて何故このような自体なったのか?
そもそも何故ジェーンがこんな悲劇に見舞われなければ
ならなかったのかそれを考察していきたいと思います
メタ的に一発ネタにそこまで考えんなよとか
やぼなことは抜きにしてそれでは考えていきましょう
普通に考えて真の犯人はロバートソンと政府
そしてこれは私の推測ですが
時空警察の時間跳躍のテストの為のシナリオでしょう
その為のモルモットとしてジェーンが選ばれたという仕組み
ロバートソンは常に天涯孤独の人材を探していて
過去にも未来にも囚われない存在
特異点を作る
最初はジェーンは本当に誰かの捨て子だったんでしょう
(映画内のシーンは既に輪廻が完成した為無視します)
そしてロバートソンと出会い体の秘密が明らかになります
一度ジェーンは組織から離れますが
ロバートソンは何とかするといいます
恐らくはこのジェーンとロバートソンが再会するまでに
この時空警察の計画が進められたんでしょう
最初はきっと工作員を使い子供を作らせたんでしょう
そしてジェーンに会い仕事を紹介しようとします
過去にも未来にも囚われないといううたい文句引っさげて
ですが彼女は妊娠します
そのあと病院で出産し性転換を受けます
この時点で生まれた子供は恐らく必要が無く
全く別人としていきてるか犠牲になったのでしょう
そしてジェーンからジョンになり
ジョンは男としてロバートソンの組織に接近
恐らくまだ時空警察が組織されていなかったので
この時点で訓練を受けたのではないかと思われます
そして81年時空跳躍機が完成し
この実験がスタートします、この作品あくまで
起こった事の繰り返しです
それは81年から45年の間の過去と
81年から85年の間の未来だけですね
短い時間しか跳躍が出来ずゼロ地点を動かすことが出来ず
81年を中心とした時間移動しか出来ない
しかも期間が限られているそうなると
何度も何度も実験をする必要が出て来ます
その為の被験者が彼女ジェーンです
彼女が彼になった原因も最初は故意にしたのだと思われます
そして時間跳躍が可能になってから
ロバートソンが書いたジェーンの悲劇を
ジョン自身になぞらせて、今の状態にしたのでしょう
同じ結果を繰り返し、定められた宿命を作らせた
何故ジョンは過去の自分を愛したか?
時間跳躍による精神の不安定もあるでしょうが
過去ではジェーンは一人の男と会いますが
それは時間跳躍を繰り返した結果男になった自分に
摩り替ってしまいます
過去から未来へ行くジェーンは過去改変に気付くなんて
出来ませんから、同じ未来へ向けて同じ行動を取ります
そしてそこに居たのは七年後の自分という
ではジョンは?
かつて彼は自分の顔を見るのも拒むほど自分に
自信がありませんでした
ですが性別が変わり過去の自分を客観的に見て
自分の美しさに気付きます
そして自分である以上、彼女ジェーンの境遇も
痛いほど理解でき
最初はきっと彼女を変えるために話しかけたのかもしれません
ですが大きな過去改変は許されるはずも無く
二人?は恋に落ちます
これは自分を愛したという形でしょうが
それは時間跳躍を繰り返し出来た時間の話で
最初は小さな歴史の辻褄を合わせる為に
時間と言う現象が起こした物なのでしょう
時空警察に所属のロバートソンの思惑通りだと思います
そして宿命の輪廻の蛇が完成した瞬間でもあります
そこから生まれた命は新たな自分となり
自らの尾を咥える為、咥えられる為の存在になります
ロバートソンが犯人とあげた根拠に二つの理由があります
ひとつが最初にあげたジェーンの両性具有を利用したという点
そして次にジョンが赤子のジェーンをさらうシーンに
念を押すため時間跳躍をしてきます
彼自身大事な時には自分もジャンプするといってます
円環構造の要の二点には必ずこの男がいます
最後に、ジェーン、ジョン、バーテンダー、フィズル・ボマー
全て同一人物です
ボマーはバーテンダーに言います
「ロバートソンに騙されてる」
と全てを終えたジョンですが
この円環構造完璧にする為に必要なファクター
目的が求められます
ジョンとバーテンダーの会話に人生に必要な物は?という問いに
バーテンダーは愛、ジョンは目的と答えます
円環構造では、愛はジェーンとジョンを表し
目的はバーテンダーとフィズル・ボマーのことでしょう
ロバートソンは大量殺戮をしたボマーを見逃しても
バーテンダーには彼からは多くを学んだぐらいしか言いません
目的は過去の事件を解決することよりもこの時空警察の
必要性を確かな物にする為に
時間跳躍をもっと長く確実な物にする為に
〝ジェーン〟を使って学習してるのですきっと
その事実を知らされたか自分で知ったか
フィズルボマーはバーテンダーに
「俺を殺しても、お前が俺になるだけだ」と言ってます
そして最後にバーテンダーは一人考えます
新しい生活の中、かつての自分を取り戻す為に
文筆活動を始め、アリスとの事も考えます
新しい自分になる為にですが
ここで誘惑に勝てずかつて愛した人をまた愛する為に
今度はバーテンダーがフィズルボマーになる
つまりジョンの時空警察での〝目的〟になります
といった感じかなと思いました
こうやって解釈する
ロバートソン悪い奴だなぁと思いました
身もふたもないですがw
それでは!
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